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退職後一年間経過の雑感

  昨年の一月、37年間勤務した民間企業を完全離職してから、約一カ年が経過した。当然、これは私にとって初めての経験であり、当初の予想と異なることも多々あった。

  まず在職時には、離職したら自由時間が莫大にあって、気ままにさまざまなことができるだろう、と思っていた。しかし、現実の印象はかなり違う。

  顧みると「通勤システム」という制度は、なかなかよくできた効率が高いもののようである。往復で約二時間半の通勤時間は、とても大きな無駄のように思っていた。しかし、会社に到着しさえすれば、オフィスがあり、自分の席がある。自分の机とその周辺のある領域は、自分の所有物ではないが自分に完全に委託されていて、いわば自分の城である。パソコン、 電話、ファックス、コピー機、書類、雑誌、図書室、など仕事を進めるうえでのすべてのインフラが整備されている。そこに居るかぎりは、なにも周囲に余計な配慮することなく、何の心配もなく、自分の仕事に集中・没頭できる。

  これはそういう状況から長い時間離れてみて、はじめて有り難みを理解できるようである。こういう観点から考えると、最近一部の「先端的企業」で実施をはじめている「特定の座席・机を与えず、社員が机・椅子を適宜共有する」という「オン・デマンド・オフィスシステム」は、大きな弱点があると思う。また、IT時代の先端的勤務体系の典型とされるSOHO (Small Office Home Office) という形態も、就業環境インフラをスケールメリットでより容易かつ高度に提供できる在来のオフィス形態にどこまで対抗できるのか、やはり疑問が残る。

  離職してから、かねて計画していたとおり、大学の聴講生となり、気ままに学び始めた。それまで思いつきで図書館や書店で書を選び、雑読・乱読していたときに比べると、大学という高度な知的インフラに囲まれた場に身を置くことで、知識や情報を得るチャンスが大幅に向上した。この結果、読みたい書が質的にも量的にも格段に増えて、そのため在職中よりも、むしろ他の多方面にわたる雑多な読書という活動が大幅に縮小してしまった。もともと気ままな学びなので、決して忙しいという感覚ではないが、時間はいくらあっても足りるということがない。

  在職中に、離職したらああいうこともしてみたい、こんなこともトライしよう、と漠然と思っていたことは、時間的制約から、そのごくごく一部しか現実には実現しそうにない。それでも、稼ぐことを全くしないで、こうして好きなことをして過ごせる幸福は、なにものにも替え難い。

  平均余命まで生きることができると仮定すれば、私にはあと20年近くの時間が与えられることになる。もっとも、肝心の頭脳が年々、着実に衰えることは痛切に自覚している。それはやむを得ないことで、余生を楽しむ範囲ではそれでもよいとすべきだろう。

  この一年間は、生活が大きく変化したためか、印象としては過去十数年のなかでは、かなり長い時間に感じられた。それもこの隠居生活に馴れるに従って、時間の経過がまた速くなるのだろう。まあ、あまり欲張らず、力まず、また若い将来ある人たちに迷惑をかけないよう、自分に与えられた時間を落ち着いて楽しんで行きたいと思っている。

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