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ワシントン・ナショナル・ギャラリー展 京都市立美術館 (2)

  1874年パリでクロード・モネ、ルノワール、カミーユ・ピサロたちがグループ展を開催した。このとき出展されたモネの「印象、日の出」という作品が、これら画家たちの活動を「印象派」と呼ぶきっかけとなった。エドガー・ドガ「障害競馬-落馬した騎手」(1866) は、落馬で失神して動かずに横たわる騎手の「静」を、その顔の表情を中心に詳しく描写し、一方で猛り狂う馬の「動」を荒々しい粗雑なタッチで描くことで動きと猛々しさを対比的に表す巧妙な作品となっている。同じくドガの「アイロンをかける女」(1876) は、都会の富裕層の家で働く洗濯女を、その動きの瞬間を見事に描写した作品で、当時としてはこのようになんでもない庶民を生き生きと描くことがとても珍しかったという。クロード・モネ「日傘の女性、モネ夫人と息子」(1875) は、ひなげしの花が咲き誇る野原に立つ、かすかながらもおだやかな表情がはっきりとわかる日傘をさしたモネ夫人を中央に、その脇にかわいらしい息子を描いた絵で、人物を下から見上げる新しい構図と、背景のあかるい雲の鮮烈な描写が印象的な作品となっている。同じモネの「ヴェトゥイユの画家の庭」(1880) は、南に面したなだらかな斜面の庭に咲き誇るひまわりと、その斜面の上に建つ家、そして庭の中央に佇む家族を描いた、あたたかい陽光が溢れるあかるい絵である。しかしこの絵を描いたときには、モネの愛妻カミーユはすでに亡くなっていた。
Photo_5  当時数少ない女流画家のひとりであったベルト・モリゾは「ロリアンの港」(1869) で透明感が美しい川面を表現し、「姉妹」(1869) では結婚で別れて生活することになる仲のよい姉妹の姿を、自画像のように描いている。画面の背景にはドガの絵が、浮世絵のイメージからなのか扇子の形をした画面に描かれて壁飾りとして取り入れられている。
  そしていよいよルノワールである。「踊り子」(1874) は、当時有名であった女優をモデルに描いたというが、半透明のように思えるチュールのスカート、後ろ向きにひねった動きのある脚・腕・そして肩の肌の輝き、正面を見据える凛とした美しい女の表情、とルノワールの良さを遺憾なく発揮した魅力にあふれた絵である。「アンリオ夫人」(1876) も同様にとても美しい絵で、女性なら肖像画をこのように描いて欲しいだろうな、と思わせるような絵である。
  アメリカからパリに出た女流作家であるメアリー・カサットは、「青い肘掛け椅子の少女」(1878)、「浜辺で遊ぶ子どもたち」(1884) など、あどけない子供たちをやさしく見つめるような絵をいくつか描いている。カサットには、日本の浮世絵に強い影響を受けたと自ら語ったという「浴女」(1890) 、「入浴」(1890) などの版画作品もある。

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