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日本の古代美術 ボストン美術館 日本美術の至宝展 大阪市立美術館(2)

  さて、展覧会である。最初のコーナーには、日本の古代の仏教美術がならぶ。
Photo_3
まず平安時代 12世紀中葉ころの仏教界画「馬頭観音像」である。馬頭観音は、罪を犯して畜生道に陥った衆生を救う観音様であるという。赤鬼のような激しい形相の顔が3面あり、手は8本という異形である。しかしこの観音様は実はとても慈悲深い方であるという。頭上には馬の頭が載せられている。截金(きりがね) と呼ばれる金の細い線や薄膜を筆と接着剤で貼りこむ技法が導入されているというが、私にはよくわからなかった。赤色以外の色彩は、長い年月を経過して褪せているが、筆致はしっかり残っていて、保存状態はきわめて良好のようだ。
  やはり平安時代 12世紀中葉の作品として「普賢延命菩薩像」というのがある。3つの頭をもつ白象にまたがった端正な普賢菩薩様がきれいに描かれている。この絵も、古い絵のわりにとても状態がよくて、菩薩様の顔や象の白色は鮮やかで、形を描く線は鮮明である。
  平安~鎌倉期の作品と推定されている「法相曼陀羅図」という絵もある。弥勒菩薩を描いた絵で、法相宗がインドを源流とするもっとも正統的な教義であると主張する法相宗総本山の興福寺が、自らの正当性と優位性を主張するために当時多数作成させたという。
Photo_4  鎌倉時代の仏画師として高名であった重命(ちょうめい) による「四天王像」がある。四天王とは、須弥山の周囲、東西南北を守護する守り神4体のことである。東側をまもるのが持国天 、西側をまもるのが広目天、南側をまもるのが増長天、北側をまもるのが多聞天である。
  つぎのコーナーは、絵巻物である。遣唐使として唐にわたり、わが国に「文選」や「囲碁」を伝えたとされる吉備真備の事跡を描いた「吉備大臣入唐絵巻」と「平治物語絵巻」が展示されている。

  「吉備大臣入唐絵巻」(きびのおおおみ にゅうとう えまき) は、後白河法皇が命じて描かせた絵巻物と伝えられ、吉備真備が唐の役人のさまざまな難問を克服して、唐から貴重な文物を持ち帰る奮闘記を、ユーモラスなタッチで生き生きと描いた絵巻物である。貴族たちの娯楽的なツールとしての要素があったのだろう。
  「平治物語絵巻」は、事件の冒頭の三条殿襲撃・炎上の部分を生き生きと躍動的に描いた絵巻物である。なかなか迫力があって、とてもおもしろい。このコーナーは人気が高く、展覧会場のなかでもとりわけ混雑している。

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