2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フォト
無料ブログはココログ

« 富嶽百景 ボストン美術館所蔵北斎展(3) | トップページ | 稀覯本の北斎 ボストン美術館所蔵北斎展(5) »

北斎の花鳥画 ボストン美術館所蔵北斎展(4)

  60~70歳代の円熟を究めたころの北斎が描いた錦絵のなかに、雪月花などの花鳥画がある。私にとっては、北斎の花鳥画をまとめて鑑賞するのは今回が初めてである。
   「芥子」(天保4-5年 1833-34ころ) がある。芥子の花と茎が、突然の突風に吹かれてしなうその瞬間を、高速シャッターのカメラで撮影したかのように捉えた絵である。背景の空の色としては薄めの単調な青色だけで、特段の描写は一切ないが、茎・葉・花の様子の描写から、突風が吹いた瞬間であることは自明である。身をすくめるかのような芥子の花の表情は、まるで動物の表情のように生き生きしている。

Photo

  「芥子」は花と自然の風とが競演しているが、他に鳥と花との競演がある。「芙蓉に燕」、「子規(ほととぎす)とさつき」、「芍薬とカナアリ」、「鷽(うそ)と垂桜」、「文鳥と辛夷花(こぶし)」などさまざまな花と、その花に戲れる鳥の絵がある(いずれも天保4-5年 1733-34ころ)。いずれにも画賛があり文人画のような様式だが、色彩が生きていて、描かれている花も鳥も、おおらかに生命を謳歌しているのが特徴である。北斎はこんな絵を描かせてもやはり超一流だということを証明している。
  私にとって、北斎のまた新しい面を発見して感動した機会となった。北斎は、ほんとうに多才で奥が深い、と改めて思う。

人気ブログランキングへ

« 富嶽百景 ボストン美術館所蔵北斎展(3) | トップページ | 稀覯本の北斎 ボストン美術館所蔵北斎展(5) »

美術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1444830/56554526

この記事へのトラックバック一覧です: 北斎の花鳥画 ボストン美術館所蔵北斎展(4):

« 富嶽百景 ボストン美術館所蔵北斎展(3) | トップページ | 稀覯本の北斎 ボストン美術館所蔵北斎展(5) »