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平成27年寿初春大歌舞伎 松竹座(下)

  三番目の演目は「封印切」である。元禄期の近松門左衛門の浄瑠璃「冥土の飛脚」を基に作られた「玩辞楼十二曲」のひとつである。「玩辞楼十二曲」とは、名優であった初代雁治郎が好んで演じ得意とした演目のことで、四代目雁治郎襲名披露の舞台には好適の演目といえる。私はたまたまこの「封印切」のすぐあとの幕となるべき「新口村」を一カ月前に南座で観たところであった。
  飛脚問屋亀屋に養子に入った忠兵衛は、亀屋の主人が娘の婿にと望むにも関わらず遊女梅川に入れあげてしまい、梅川をなんとか身請けしようとしていた。槌屋治右衛門から借金して身請けの半金を納めたものの、残りの半金が工面できずに困っていた。そこへ梅川を横恋慕する飛脚仲間丹波屋八右衛門が来て、現金を提示して梅川を身請けする、と言い出す。意地の悪い八右衛門は、金に窮している忠兵衛をなじり責めたてる。八右衛門の侮辱に耐えかねた忠兵衛は、ついに顧客から預かっていた為替金の小判の束を、自分の金だと偽って見せてしまう。そしてついにその封を切ってしまった。忠兵衛は、その大金を借金の返済と、梅川の身請けに使ってしまう。ひとまずその場は、八右衛門を追いやり、梅川を身請けし、めでたい場となったが、皆が出て行って梅川と二人きりになった忠兵衛は、それらの大金が自分のものではなく、実は顧客からの大切な預かり金であったことを打ち明けて途方に暮れる。そしてついに心中を提案する。梅川も同意して、とうとう二人は死への逃避行に遠出する。こうして彼らは、忠兵衛の故郷である大和国新口村(にのくちむら)に逃げて行くことになる。
  翫雀改め四代目雁治郎が主人公忠兵衛を、扇雀が梅川を、そして敵役丹波屋八右衛門を仁左衛門がそれぞれ演ずる。仁左衛門は敵役を演じてもとても見栄えがして、どうしても目立つ。
  最後は「棒しばり」という舞踏狂言である。主人である大名が、いつもこっそり蔵に入って酒を盗む次郎冠者と太郎冠者をこらしめようと、一計を案じた。自分は遠くにしばらく外出すると言って、次郎冠者は肩に棒を担がせて腕をその棒に縛りつけ、太郎冠者は後ろ手に縛ってしまう。こうして酒を盗めないようにしたつもりであったが、主人の留守中、次郎冠者と太郎冠者は、協力して上手に酒を盗んで飲んで、酔いにまかせて踊る、という狂言である。
  次郎冠者にいま人気者となっている愛之助が、太郎冠者に壱太郎が、大名には亀鶴が、それぞれ演じている。私は以前にも同じ演目を観たことがあるが、愛之助のユーモアたっぷりの達者で派手な演技・舞踏はなかなか見応えがあった。

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