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国民投票を実行した英国首相と離脱を煽ったロンドン市長

 英国のEU離脱劇は、思いがけない国民投票結果のみならず、継続して私に深い落胆を与えている。
 英国民に離脱を懸命に煽り成功し、ついに離脱をなし遂げたロンドン前市長ボリス・ジョンソンが保守党党首選挙、つまり次期首相選挙に出馬しないという。EU離脱を国民に訴えたのだから、政治家として離脱の道筋と離脱後の展望があってしかるべきであるし、政治家なのだから離脱が決定したらそれを自ら主導して当然である。それを首相選挙で勝ち目がなくなったとして立候補をとりやめるというのだ。政治家としてそんなことが許されるわけがない。ボリス・ジョンソンは、即刻政治家を辞めていただきたい。
 今回の結果を招いた国民投票の実施を決断したのは、現首相のキャメロンである。国民投票を決断する以上、その結果がどちらになっても、その原因たる国民投票を決めたという責任は免れない。ところがキャメロンは、離脱の手続きと離脱後については、後任者に任せるという。離脱後の運営について次の首相に委任する、というのは正論だろうが、EUに対する「離脱の正式通告」と協議開始までは、現首相の責任範囲である。それすらやらないなら、即刻首相の座を降りるべきである。政治家としてふさわしい態度ではないから、政治家も辞めなければならない。それにとどまらず「EU離脱の正式通告」が、次期首相が決まる9月初めでなく、来年以降になるという。これには開いた口がふさがらない気持である。
 私はすでに記したように、英国のEU離脱には反対であった。それでも、国民が正式手続きを経て離脱を決断した以上、英国に少しでも長くEUにいて欲しいとはまったく思わない。
 英国としては、いやキャメロンたちは、ネゴシエーションの好きな英国人として、少しでも有利な条件をEUから獲得する戦術として考えているのかも知れない。しかしかつて製造業の日本企業に働いた者として、取引相手の取引条件が決まらない、どうなるかわからないとき、そんな相手に真剣に商談などを掛け合うことはできない。時間を稼ぐことで、長期的な離脱条件を少しでも良くしようとする一方で、時間の経過に比例して、英国の海外からのさまざまな経済的取引は確実に漸減して、英国はじり貧に陥っていく。こんな状況が英国に良いはずがない。
 それ以上に、私は英国の政治がここまで落ちぶれたことに心底がっかりする。中学生時代や高校生時代に、歴史で「英国はフランスみたいに革命を経験することなく、着実に必要な政治変革を達成し、長期的にもっとも成功した国である」、「政治に対する感覚は優れ、信用度も高い」というイメージを植え付けられてきた。その英国の、私にとっての良い印象が儚くも惨めに崩れようしている。
 わが国も、わが国民も、今回の英国の事態を格好の反面教師として、よくよく考えて今後の道を進んでいかねばなるまい。

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