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「ハナヤ勘兵衛の時代デェ」 兵庫県立美術館

  兵庫県立美術館の小企画として「ハナヤ勘兵衛の時代デェ」という写真展があった。
Photo   「ハナヤ勘兵衛」とは、昭和初期から戦後にわたって兵庫県芦屋市を拠点に、写真機材店、カメラ設計者、そして写真家とし活動した桑田和雄の写真家としてのニックネームである。桑田和雄は、明治36年(1903) 大阪市西区に生れた。大正時代の17歳のとき父からカメラを与えられ、写真に強く興味をいだくようになり、やがて写真家をめざすようになった。大阪の写真機材商で見習いとして働くかたわら、写真の修行として上海に出かけて写真を撮った。昭和4年(1929) 富裕層の多い芦屋市に目をつけ、ここで写真機材店「桑田商会」を開業した。写真家としては「ハナヤ勘兵衛」を名乗って、当時芦屋を中心に活動していた中山岩太、紅谷吉之助、高麗清治、松原重三たちと「芦屋カメラクラブ」を結成した。当時は、世界的に新興写真運動が活性化しつつあった時期であった。
  戦後の昭和22年(1927) に、京都大学卒の技術者西村雅貫とともに「甲南カメラ研究所」を設立し、カメラの設計にも参画した。ここで開発されて話題となった小型カメラが「コーナン16」であり、製造はミノルタが行った。「コーナン16」は、私も中学生のころ、カメラに興味をもっていたときに実物に触れたことがあった。また、甲南カメラ研究所は、私が現役で技術者として働いていたとき、ささやかなコンタクトがあった。Photo_2
  ハナヤ勘兵衛の代表作とされるのが、昭和12年(1937) の「ナンデェ!!」である。これは、同一人物の動きをブレで表現し、少し動きのずれた3つの画像を一枚に配置シモノデ、躍動的な人物の動きを表現している。
  昭和初期の街の風景や、戦中・戦後のさまざまな風景、さらに写真の現像・構成技術を駆使したコンポジション的な作品など、多様な作品群がある。
  時代の制限もあって小さな作品が多く、現代では普通になってしまった大型プリントはないので、鑑賞は目を凝らしてすることになる。写真作品から感じられるのは、感覚的に感性で撮影する、というより思索的・構成的な作品が多いように思う。
  モノクロームの作品のみだが、色彩がないことで却って想像が刺激されて、画面がいっそう美しく感じるという効果がある。
Photo_3   多数の作品が展示され、私としては、カメラに興味をもち始めた少年時代、現像などに熱中した中学・高校時代を思い出し、また子供時代の街の風景を思い出し、全体に郷愁を楽しむ鑑賞となった。
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