エディンバラ ロイヤル・マイルとホリルードハウス宮殿
やっとエディンバラの中心エディンバラ・ウェイヴァリイ駅に着いた。駅の南側に出て、駅前の道を線路沿いに少し東に行き、南方向に坂を登ると、旧市街のメインストリートであるハイ・ストリートに出る。このメインストリートの西端にエディンバラ城が、東端にホリルードハウス宮殿がある。まずホリルードハウス宮殿に向かう。

ハイ・ストリートは、東方向に向かっては長い下り坂になっている。旧市街のメインストリートにふさわしくクラシックで上品な美しい街路である。途中にキャノン・ゲート、キャノン・ゲート教会、民衆生活の博物館であるピープルズ・ストーリー、エディンバラ博物館、斬新なデザインのスコットランド国会議事堂などがあり、ホリルードハウス宮殿にいたる。ここから西に坂を登りエディンバラ城にいたるまでの1マイル余りのハイ・ストリートは「ロイヤル・マイル」と呼ばれて、エディンバラ観光のハイライトである。ここだけでもじっくり散策すれば、数日は充実して過ごせそうだが、今回は半日余りの日程なので、思い切ってホリルードハウス宮殿と聖ジャイルズ大聖堂、そしてエディンバラ城に絞り込むことにした。
ホリルードハウス宮殿に着いて、入場券を購入する。この宮殿にはクイーンズ・ギャラリーという附属美術館があるが、今回は時間の都合でそれを省き、建物のみの鑑賞とした。

ホリルードハウス宮殿の前身は、中世の1128年に廃墟となっていたアウグスティヌス派寺院跡に、スコットランド王デイヴィッド1世が宮殿を建設したことにはじまる。アウグスティヌス派寺院跡の一部であった修道院跡は、Abby Churchとして現在も廃墟として遺されている。
その寺院の礼拝堂は、17世紀末にイングランド王ジェイムズ2世(=スコットランド国王ジェイムズ7世)のとき、群衆によって破壊された。当時あたらしくできたキャノン・ゲート教会は、この破壊された教会にとってかわって、地元教会区の主教会となってしまった。そのため、現在の連合王国エリザベス2世女王は、ホリルードハウス宮殿滞在中の礼拝は、キャノン・ゲート教会で行っている。
15世紀ころから現宮殿の北部にゲストハウスが建てられて、王がここを訪問した時などに宿泊するようになり、やがて王の住居となった。すでに1430年にこの地で生まれたスコットランド王ジェイムズ2世は、ここで戴冠式も結婚式も執り行った。ジェイムズ4世は、15世紀最末期に、建物を大規模に修改築して王宮にふさわしいものに整えた。
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