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Yuval Harari,"21 Lessons for the 21st Century" (12)

11.戦争 War
 人類史を振り返ると、12,000年前の農業革命のあと15%、20世紀に5%、そして現代では1%の人口が戦争を含む暴力的事件で殺されている。こうしてマクロには着実に戦争を含む暴力による死亡者は減少してきたのだが、2008年のサブプライム・ローン問題による大不況のあと世界情勢は急激に悪化し、またも戦争を叫ぶひとたちが現れ、国家の軍度支出も増加している。そして2014年2月、21世紀に入って唯一の軍事力による侵略が、ロシアによるクリミア占領として発生した。
 こうして今でも戦争はなくならないが、戦争の価値は大きく変わった。経済の本質が大きく変わり、価値の位置づけがモノから情報に移ったのである。中東が世界の主要な割合で石油を寡占しても500~1,000Mドルに過ぎないのに比べ、アメリカ・中国は20,000Mドルの経済力なのである。核戦争は、そもそも全部を失わせるので、勝者はない。クリミアを侵略したロシアは、アメリカ・EUの1/10の経済力であり、相対的には弱小国であり、クリミア侵略で経済的に得たものは些少であった。
 人間は、したがってその国家も、合理的に計算して行動しようとするが、現実世界は人間の能力を超えるほど複雑であるため、人間は結果として愚かな過ちをしでかすのである。その事実は歴史的にも存在する。したがって戦争はほとんど得るものがないにかかわらず、避けがたいとも考えられる。それだからと言って、新しい戦争が必ず起こると措定することは、軍拡・疑惑を招き、その結果開戦を引き起こす可能性があり、危険である。しかし人間の愚かさを考えるとき、今後は戦争が絶対ないと考えることもまた危険である。

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