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コロナ・パンデミック騒動と対応政策

 2020年は、思いもかけずコロナ・パンデミック騒動の歳となった。年明け早々中国武漢の遠方の「ひとごと」として発生を知り、やがて横浜港着岸の大型クルーズ船での集団感染で身近な問題となった。2月から日本国内にも感染がひろがりはじめ、3月から日常生活のさまざまなところに支障が生じるようになり、4月にはパンデミックがピークを迎えた。その後は穏やかに感染拡大が終息へ向かうかのような気配も感じられるが、まだ予断を許さない「ウイズ コロナ」の生活が続いている。
 これまでの推移について、政治対応の面から簡単に振り返っておく。
 私のような老人の短くもない人生で、このようなパンデミック騒動は初体験である。現在生存している人々にとって、とくにわが国の人々にとって、ほんとうに未経験の事象であった。世界的にも新型コロナウイルスというものについては、蓄積された知識が乏しく、わからないことだらけの問題であった。
 これに対する日本政府の対応であるが、一言でいうと大失敗でも大成功でもない。未体験の事件へのはじめての対応なので、行届かない点も多々あったし、問題もあったが、原因不明のままの要因も含めたうえで、結果は世界的にみてまずまず上出来であった。
 政府はまず横浜港に寄港していたクルーズ船内での集団感染に対して水際対策を図ったが、結果的にはうまくゆかず、国内への感染を抑止できなかった。これは中国武漢のウィルスだとされている。3月には、大学卒業生のヨーロッパ旅行などによるヨーロッパ型のウィルス感染が加わった。検査によって検出された感染者数のピークは4月中旬であった。そしてその感染者検出数の急増に対して、政府は4月7日から16日にかけて緊急事態宣言を発令し、段階的に範囲を拡大して、経済活動をはじめとする国民の行動に対して広範囲に自粛という形で制限を加えた。そして5月7日から25日にかけて段階的に自粛規制を緩和・停止した。
 自粛という形ながら、これによる国民の経済活動と日常活動への影響は甚大で、生産・教育・レジャー・医療など広範囲にわたってひとびとの行動が一変した。当然、仕事ができなくなり、収入が絶たれて困窮する人々が多数発生し、学校教育も大きく制約を受けた。
 政府は、緊急事態宣言の必要性・目的を「医療崩壊の防止」と説明した。そしてその範囲では成功した。問題は副作用として大きく経済が落ち込み、生活に困る人々が多数発生したことである。学校教育も滞った。
 緊急事態宣言の発令が遅すぎた、そもそも必要がなかった、実は効果がなかった、などのさまざまに批判も出ている。しかし、国民のすべてが初体験であり、世界的にも良くわかっていない新型コロナウイルスという未知の敵を相手にする闘いであり、ここまでの流れにかんしてはやむを得ない範囲であり、結果的にはとても上首尾とは言えないとしても、まずまずマシなものであったと評価する。
 ただ、これから第二波、第三波が襲ってくる可能性は否定できず、これまでの経緯と知見をきっちり整理・検証して、失敗した点は改め、成功した点は補強を図らねばならないことは言うまでもない。
 結果的には世界の中で、感染者数も死亡者数も目立って少ないという事実がある。これも冷静にみると、東アジア・東南アジアや一部オセアニアは日本とおなじ傾向にあるので、日本だけの特徴ではなさそうである。山中伸弥先生がいう「ファクターX」は、日本だけのことではないのである。
 PCR検査などで検知できる感染は、罹患してから1週間程度の時間的経過を必要とするので、今回の日本の場合ほんとうの感染のピークは3月下旬であり、緊急事態宣言は実はすでに感染がピークアウトした大分後であったという指摘は説得力がある。緊急事態宣言は、国民生活や経済活動に対する影響が非常に大きいので、第二波以降に対してどのように判断しアクションすべきか、難しい問題だが真摯に科学的に検討を加える必要がある。
 ただ、明らかに失敗というか不具合であった問題もある。マスクの払底への対策として国民全員を対象として配布した布製マスクや、一人あたり10万円の特別定額給付金は、対策として必ずしもわるくはなかったと思うが、国民に届くまでの時間がかかり過ぎた。これは明らかに行政の能力の問題である。ここで私が懸念するのは、役所の役人が怠慢であったがために大きく遅延した、というのであれば、叱責するなり懲罰するなりで済むけれども、実は大変な労力を投入して懸命に努力したうえで遅延した、という事態なら、それは深刻な問題である。公務員の仕事は、全体として効率の改善や合理化が大きく遅れているというようなことがないのか、今回の経験から真摯に検討・対策していただきたい。

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