2020年10月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
フォト
無料ブログはココログ

« Christian Brose, ”The Kill Chain”,2020(27) | トップページ | ミナ ペルホネン/皆川明 つづく 展 兵庫県立美術館(上) »

Christian Brose, ”The Kill Chain”,2020(28)

10.絶対的優位であり得ない防衛力(3)
誰と一緒に戦うか
 さらに重要なことは、誰と一緒に戦うか、という問題である。望ましいパワーバランスを実現して、避け得ない緊張のなかで戦争を避ける状態を実現・維持するためには、アメリカ単独では難しく、仲間たる同盟国=allyが必須である。その同盟国は、攻撃されたら自ら防衛する備えと意志がある相手でなければ、アメリカが支援する価値がない。勝てる見込みのない戦争にアメリカが代わりに戦うことは、アメリカにとって意味がない。
 トランプが豊かな国に対して同盟を求めたことは正しい。しかしトランプが、世界の豊かな同盟国を「ただ乗り」だと批難して一部関係を悪化させたことは間違いだ。それは、対抗国の思うつぼに陥ることになる。同盟国の軍事力をときに制限してきたのはアメリカ側であり、それは同盟国がアメリカの必要以上に軍事力を増強したとき、彼らが争いのタネを増やしてアメリカの負担が余計に増加するのを抑制するためでもあった。
 今ではかつてよりリスクが大きくなっている。アメリカの前線の同盟国の軍事力が小さすぎると、アメリカ本土から遠い現地でアメリカの軍事力遂行が十分できない可能性もあり、同盟国にはこれまで以上に主体的に助けてほしいと思うケースも増えてくるであろう。同盟国には、自国のためのみでなくアメリカのために、軍事行動とともに、政治的・外交的な責任分担を期待することもあるだろう。[完]

人気ブログランキングへお気に召せばクリックください

« Christian Brose, ”The Kill Chain”,2020(27) | トップページ | ミナ ペルホネン/皆川明 つづく 展 兵庫県立美術館(上) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« Christian Brose, ”The Kill Chain”,2020(27) | トップページ | ミナ ペルホネン/皆川明 つづく 展 兵庫県立美術館(上) »