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ミナ ペルホネン/皆川明 つづく 展 兵庫県立美術館(上)

 典型的な真夏の盛りのような日、家人とともに神戸市の兵庫県立美術館に「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」というタイトルの展覧会を鑑賞した。生地と洋服などを生業とするデザイナーの展覧会なので、いつもの純粋美術の展覧会とは少し雰囲気がちがう、ユニークな展覧会であった。Oip-2
 皆川明は、1967年東京に生まれた。祖父が輸入家具屋さんだったというから、幼少期から生活空間内の美的状況に興味があったのかも知れない。高校時代まで陸上競技の長距離走競技に打ち込んでいたという。高校を卒業すると、大学に進学するかわりにヨーロッパ諸国を漫遊して、生活やライフスタイルに意識的な国としてフィンランドに出会った。さらにパリコレクションに出会って、ファッションに興味を持つようになったという。
 工場などに勤務しながら文化服装学院II部服装科(夜間部)を修了して、デザインの基礎を身に着けた。そして1995年、27歳で『ミナ(minä)』を設立して独立した。このとき自分で描いた方形にならべた30個の不規則な形のドットの塊の絵を以後のブランド・ロゴとしている。
Photo_20200903081501  2003年には、フィンランド語で蝶を意味するペルホネンを取り入れて、ブランド名を「ミナ ペルホネン」と改めて現在に至っている。
 “life and design”と題したコーナーでは、山形・沖縄・東京・パリの4つの都市を背景として、ミナ ペルホネンの服装をまとった登場人物の日常生活の様子を、ビデオ映像で淡々と示している。それぞれの都市がもつ自然、光、植物、都市風景、などのなかに、ミナ ペルホネンをまとった普通の人々が普通に生活しているのだが、背景のなかにしっくり溶け込んだ人間たちが、ミナ ペルホネンの服装とともに実に美しい絵となっている。皆川明は服装を、生活環境のなかに溶け込み、活かしながら共存する、共生することを目指しているのだということがよくわかる。服飾という存在が、自己表現以上に自分と環境とを整合させる手段なのであり、人間が同じ環境のなかで時間をかけて生活していく限り、自然や風景などの周辺環境の構成要素が短時間で変わることはなく、したがって服飾も短期間に変わるべきではない、というのが皆川明の思想であり、主張なのだ。

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