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John P.Carlin "Dawn of the Code War"(30)

第5章 APT1
5.3.アメリカ政府のCyberthreat対応とスノーデン事件
 2013年5月、ペンタゴンは議会への年次報告のなかに、はじめて中国政府のアメリカに対するサイバーによる経済スパイ活動の増加と脅威について触れた。これは控えめでわずかな記載であったが、注目すべき第一歩であった。軍事的情報のスパイ活動についても少し触れられた。これに対して、中国はそのような事実はない、と直ちに否定した。我々としては、今後もっとしっかりした証拠を集めて中国の行為を証明する必要があった。
 2013年からオバマ政権の2期目がはじまり、政府内の人事構成がかなり変更された。
 2013年4月15日、ボストン・マラソン爆弾テロ事件が発生した。FBIがこの事件で忙殺された後の6月5日に、Edward Snowden機密情報漏洩事件が起こった。NSAから機密情報を扱う業務を請負う会社に雇われていたスノーデンは、電話会社の通話記録をはじめとして大量のNSAの機密をNSAに対して批判的であったジャーナリストを介して公表したのであった。西側の諜報活動計画やその成果を含む秘密性の高い情報の漏洩であり、アメリカのみならず多くの西側諸国の利害にかかわる問題で、NSAのダメージは大きかった。しかもスノーデンは、中国の支配下にある香港、ついでプーチンの権力下のロシアに逃避したのである。
 スノーデンの漏洩は、アメリカ政府が中国のスパイ活動を公表して起訴することを躊躇するのを意味なくした。もはや中国は公表されたニュースからアメリカ政府が中国をどのように見ているのかを知ってしまうことになったのである。また、スノーデン事件により、アメリカ人が、いかにサイバー問題Cyberthreatを理解していないかも赤裸々になった。この事件で、中国・ロシア・イラン・北朝鮮などが不正なCyberthreatでアメリカに莫大な損失を与えていることが未だ理解されないまま、アメリカの、いや世界の最大の脅威がアメリカによる大統領の承認を得た諜報活動であると思われてしまったのであった。
 アメリカの諜報活動は、正しい法的手続きを経て多層にわたるチェックをくぐって行われているのであり、正統的な行動である。スノーデン事件に対する世の中の反応は、我々を困惑させた。

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