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H.R.McMaster"Battlegrounds",2020.9(16)

2.Parrying Putin’s Playbook
2.6.我々がするべきこと
 ロシアの弱点のひとつは、ロシア経済の過度のエネルギー資源への依存である。ドイツをはじめEUがロシアのエネルギー資源に依存し過ぎないことが、安全保障の面からも重要である。
 プーチンは2020年憲法を変更し、さらに政権人事を更新して、長期にわたる権力維持を着々と図っているが、アメリカと自由陣営にとって大切なことは、プーチン以後のロシアを真剣に考えるということである。いずれにしろ、新ロシアもソ連崩壊、力による国境変更、政治・経済体制の強引な変更などを経て、混沌とした背景を背負った国家である。前国務長官コンドリーサ・ライスが言った通り「too much to overcome」の国である。ロシアの変化に対して西側諸国が与えうる影響力は、けして大きなものとはならないが、どのように支えるかを準備しておくことは意味がある。ロシアの失敗から、ヒントがある。ポスト・プーチン政権に3つの可能性がある。①力による抑圧、②大改革、そして③そのいずれかの不徹底である。
 西側としては、ポスト・プーチンのロシアが、平和と繁栄を目指してユーラシアの安全保障のために歓迎されることを目指すようにアプローチしたい。ロシア人が特殊でそのDNAが民主主義や開かれた社会を先天的に受け付けない、ということではない。我々自由陣営は、つねにロシアに対してオープンであり続ける努力は重要である。たとえばフルブライト奨学金のような形で、多くのロシア人に我々の自由や開かれた社会を経験から理解してもらうことも意義が大きい。
 我々は、ロシアに対してオープンであり続ける姿勢は大切だが、あわせてロシアが引き続き敵対的な攻撃をしかけ、自由社会を破壊しようとする可能性をも考慮して、それらの攻撃を抑止する努力の継続が必要だ。ポスト・プーチンがいかなるものであろうと、ロシアにとってこれ以上の拡張工作や破壊行為は、これからますますロシアにとって割に合わない高いコストを要するものなることを、ロシアが思い知るようにしなければならない。


2.7.ロシアと中国の連携
 近年になって、ロシアのプーチンと中国の習近平は、たがいに戦略的パートナーだと宣言するようになった。二つの専制国家は、連携してさきの大戦後の世界的な政治・経済・安全保障の秩序を壊そうとしている。
 2017年にバルト海で実行された中露合同軍事演習が、この新しい連携関係の宣言であった。2018年には、中国ははじめてシベリアでの合同軍事演習に参加した。2019年には、その合同軍事演習にインドとパキスタンが招待された。同じ年には、中露の数百機の軍用機が、バルト海から日本海にわたる広範囲の軍事的領空権を侵害した。2019年6月23日、中露の爆撃機が韓国と日本の領空を侵犯し、日本と韓国の軍用機が出動を余儀なくされた。2019年12月、イラン軍艦が中露軍艦隊に加わって、インド洋とオマーン湾に侵入した。
 中露間の貿易も急激に増加している。2016年$69.6Bが2018年には$107.1Bとなり、かつ決済は米ドルを避けて自国通貨としている。
 プーチンと習は、専制国家のリーダー同志として、自由とオーブンな国家をなんとしても弱体化したい、という宿命的意志を共有している。プーチンの自由陣営への攻撃は、危険ではあるが、その悪質さ、大きさ、さらに複雑さからすると、中国の危険性の方がはるかに大きい。

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