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ルーブル美術館展─愛を描く 国立新美術館(3)

古代神話における性的欲望の表現(下)
 ドメニコ・ザンピエーリ「リナルドとアルミーダ」(1617)がある。Photo_20230530060101
 この作品の主題は、イタリアの詩人トルクアート・タッソの叙事詩『エルサレム解放』(1581年)に由来している。タッソは、11世紀末の第一回十字軍で聖地エルサレムを異教徒から取り戻すために旅立ったキリスト教徒の騎士たちの冒険を詩に綴った。騎士リナルドとイスラム教徒の魔女アルミーダの恋物語は人気を博して、17世紀にしばしば絵画化されている。敵であるリナルドを殺そうとしたが、恋をしてしまったアルミーダは、魔力で彼を誘拐して自分の宮殿に運びこんだ。17世紀イタリアの画家ドメニコ・ザンピエーリ(ドメニキーノ)によるこの作品では、遠くに宮殿を望む庭園の木陰で、恋の炎を燃え上がらせる二人が描かれている。周りには愛の神アモル(キューピッド)たちが散りばめられ、恋の情熱が強調されている。画面左、緑の茂みの向こうにはリナルドを探す二人の騎士の姿が見える。魔女といっても、ずいぶん若くて魅力的な美形である。
16  作者不明ながら16世紀後半にヴェネツィアで活動した画家の作と推測されている「アドニスの死」(1550)がある。
 愛の女神ヴィーナスと絶世の美青年アドニスの悲劇の恋は、ルネサンス以降の西洋絵画で最も人気を博した画題の一つであった。アドニスは、ヴィーナスの心配をよそに危険な狩りに出かけ、イノシシに突き殺されてしまう。悲痛な結末を視覚化したこの作品には、中央に死せるアドニスが横たわり、その横に気を失ったヴィーナスが配されている。三美神のうち二人の女神がアドニスとヴィーナスの身体をそれぞれ支え、3人目の女神は遺骸を覆うための布を手にしている。背後の遠景では3人の小さなアモル(キューピッド)が、悲劇を招いたイノシシを矢で痛めつけて仇を討とうとしている。人物の大胆なポーズやダイナミックな構図には、16世紀ヴェネツィアの巨匠ティントレットの影響がうかがえるという。

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