「少女たち-夢と希望・そのはざまで」展(11)
粥川伸二のモダンガール
粥川伸二(かゆかわしんじ、明治29年1896~昭和24年1949)は、大正・昭和時代の日本画家である。土田麦僊に師事した。国画創作協会展へ大正7年(1918)の第1回から出品し,「妖影」などシュルレアリスム的な作品を発表した。昭和3年(1928)新樹社結成に参加し、「蘭船入津」「長崎港」など、長崎をテーマにした日本画を多く出品した。のちには院展で活躍した。
粥川伸二「娘」が展示されている。
黒いパラソルをさした女性は、華やかな柄の着物の下にブラウスを着て、典型的なモダンガールの風情である。小脇に抱えている書物は聖書のようだ。絹本彩色の純然たる日本画だが、その斬新な画題と、色彩の鮮やかさと明るさ、線の鮮明さなどから、日本画のイメージを抜けているようにも思える。
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