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テート美術館展(4)

哲学・科学の啓蒙主義とその合理的理想への反発
 イギリス産業革命の成果を受けて、画家たちも科学的・技術的な思考のもとに、光と陰の強いコントラストを活かすことで、対象を客観的にドラマティックに描こうとした。ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー(1734~97)はそのような画家のひとりであった。Photo_20240223060001
 ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー「噴火するヴェスヴィオ山とナポリ湾の島々を臨む眺め」(1778-80)が展示されている。光と陰のコントラストが活きて、ドラマティックで写実的な絵で、迫力も美もあるが、事象がそこはかとなく他人事である。科学的・客観的な観察という感じがする。
Photo_20240223060201  啓蒙主義者たちは理性と秩序を理想として掲げ、普及させようとした。しかし18世紀末から19世紀にかけて、ヨーロッパと北米の芸術家たちは、こうした考えに異議をとなえるようになった。自然と人間のつながりを重視し、世界を理解し経験するにおいて、理性や秩序のみでなく感情が果たす役割を重視しようとした。ダービーより半世紀ほど後のジョン・マーティン(1789~1854)は、こうしたロマン主義を代表する画家のひとりである。
 ジョン・マーティン「ボンベイとヘルクラネウムの崩壊」(1822)が展示されている。題材はダービーの絵と同じように火山爆発にかんするものだが、観る者と描かれた対象との距離感が違う。ここでは観る者を画面のなかに引きずり込んで、恐怖と入り混じった畏怖の念を呼び起こそうとしている。

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