亀岡市散策(6)
寿仙院と本門寺
大手門の南西の区域が本町であり、寺院と町並みが賑わっていた。
寿仙院がある。戦国末期の元亀3年(1572)霊松山浄土寺として創建されたという浄土宗の寺院である。
明智光秀が厚く帰依した大誉春光和尚(だいよしゅんこうおしょう)を中興開山として亀山城本丸の地にあったというが、天正2年(1592)小早川秀秋が息子の一存の菩提を弔うために米二石を寄進した五箇寺のひとつとして寺名を寿仙院と改名したと伝える。さらに亀山城主が前田玄以のとき、現在地に移された。
寿仙院の隣にある本門寺は、法華宗の開祖で日蓮上人の弟子日弁上人によって開かれた千葉県茂原にある長国山鷲山寺(じゆせんじ)の表本山として、室町時代の正和年間(1312~1317)に日弁の弟子日寿(にちじゅ)によって京都二条柳馬場に創建された。
その後、応仁の乱でその寺が焼失してしまったため、明応2年(1493)に七世日園(にちおん)により、丹波国桑田郡内郷奥条村(現在の稗田野町奥条)に移転再建された。さらに、慶長5年(1600)十二世日近(にちごん)のときに、亀山城主前田玄以により亀山城下の現在地に移されたのであった。
明治期になって士族離散、商家逼塞により廃寺同然となったが、本能寺日応の丹波布教で檀信徒を大きく増やし、明治36年(1903)鷲山寺より本能寺へ本山交換して現在に至るという。門前に東向きに建てられた鎮守堂には、大黒天が祀られている。
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