イタリア館
イタリアの先端技術の特許の例
イタリアが、現代の先端技術においても優れていることを紹介している。
エクステンデッド・モビリティのタイヤ
タイヤの側壁内に補強インサートを配置して、完全に空気圧が失われた状態(ランフラット時)でも、車両の荷重を支えつつ走行可能としたタイヤの特許である。
ドライバーは緊急時も安全に移動し、修理工場まで到達できるため、レッカー車を要請する、あるいは危険な状態でのタイヤ交換が不要となる。
空気圧がゼロ(ランフラット)の場合、タイヤは特定の距離、速度での走行性能を確保する。この機能は「エクステンデッド・モビリティ」と呼ばれる。通常の空気圧での運転時にも、優れたハンドリング性能と快適性を維持する。
このプロジェクトは、自立支持型タイヤの性能を向上させ、転がり抵抗を低減することで燃費を向上させるとともに、ランフラット走行時での快適性を保証する。
フェラーリの最新アクティブサスペンション
フェラーリが発明したTASV(True Active Spool Valve)技術を採用したアクティブサスペンションシステムは、高精度の油圧ショックアブソーバーと電動モーターによる駆動を一体化した完全統合型システムである。電動モーターは、従来のアクティブまたはセミアクティブサスペンションシステムと比較してもより高い精度と高い周波数で車体および車輪のアクティブ制御を実現する。
高密度三相ブラシレス電動モーターは、フェラーリによって特別に開発されたものであり、ステータにスロットレス巻線技術を採用することで半径方向の寸法を最小化しつつ、電力密度を最大化する構造となっている。
GITA:革新型二輪車両
イタリアの創造性・起業家精神とアメリカの技術を融合した革新的な二輪車両のプロジェクトは、Piaggio Fast Forward(ボストンに拠点を置くPiaggioグループの先端研究センター)によって構想され、アメリカのソフトウェア専門家チームとイタリア・ポンテデーラにあるPiaggio本社研究開発所のイタリア人エンジニアチームの共同開発により実現した。
GITAは、イタリアとアメリカのチームワークの賜物であり、イタリアらしいビジョンとPiaggioの豊富なデザイン経験が反映され、個性的でダイナミックな形状をもつ。GITAの革新性は、日常生活において人びとの行動範囲を拡大し、荷物搬送能力を補填する点にある。完全自立型で、周囲を観察し、コミュニケーションを行うことができる。最大18㎏の荷物を運搬可能であり、ヒトの後ろを追従しながら最高35km/hで走行できる。
骨折治癒の外部環状固定器
この装置は、骨折した骨に直接取り付け、骨折部をバイパスする外部ブリッジを作成する。
四肢を囲むリングと、それらを連結する伸縮式ロッドで構成され、スクリューと糸で骨に固定される。X線透過性の高い材料をリングおよびロッドに使用することで、X線撮影時の視認性を向上させている。
本装置は史上初の事前に組み立てが済んだ(プレアセンブル)滅菌済みの外部環状固定器であり、手術時間の削減に貢献する。さらに、本装置には外部コンポーネントを追加せずに骨折部位に動的負荷を適用できる機構が組み込まれており、術後の医師の判断に応じて適切な負荷をかけることで、血流促進・仮骨形成の促進・治癒期間の短縮が可能となる。
これらの他にも、陸上植物を海底で水耕栽培して新しい代替農法を実現する装置、深海3000mの深度で運用可能な水中ドローン、高効率のフレキシブル太陽電池セルとの統合を可能とする繊維織物とエラストマー系ポリマーを組み合わせた複合材、混合プラスチック廃棄物のリサイクルから新たなポリマーの原料となるリサイクルオイルを生成する技術、摩擦材から発生する熱の制御と排出を改良して制動性能を向上したクルマ用ブレーキ、などの多方面にわたる多彩な先端的特許の紹介が展示されている。
たしかにイタリアは、科学技術での業績も多々ある。古くはガリレオ・ガリレイ、エヴァンジェリスタ・トリチェリ、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュ、アメデオ・アヴォガドロなどが有名であり、近現代にもグリエルモ・マルコーニ、エンリコ・フェルミなどが世界的に活躍した。
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