第86回一水会
友人の並川靖生さんから招待券をいただき、鑑賞する機会を得た。
肝心の並川さんの作品を先ず観た。タイトルは「不帰の嶮」となっている。これは、後立山連峰にある白馬三山の天狗ノ頭と唐松岳の間にあり、とりわけ難所とされているのは、不帰嶮二峰と一峰の間あたりのようである。
絵をみて感じるのは、まずは「静謐」である。冬ではないようだが、空気は冷たく、乾いた陽が降り注ぐ快晴のようだ。音を発してもこの広大な自然の景観に吸収されて消滅してしまうように感じる。そして「冷たさ」である。気温のみでなく、ヒトを簡単に受け付けないような排他的な厳しさを感じる。斜面の険しさと激しい凹凸、それにもかからず滑らかな表情が、一層厳しさを伝える。
私は、2000メートル以下の低い山を、旅行の途中にせいぜい日帰りで登ったことがあるに過ぎず、登山の醍醐味というほどのことは経験がほとんど経験がない。それでも、このような冷たくて、厳しくて、かつ圧倒的な美しさを体験すると、ますます山に魅せられるのだろうな、とは推測する。
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