「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(20)
榎本和子(1930~2019)
榎本和子は、昭和5年(1930)兵庫県に生まれ、名古屋で育った。旧制金城女子専門学校卒業間近の昭和24年(1949)3月、美術文化協会展に初入選した。それをきっかけに、同会の阿部展也、瀧口修造と出会った。
昭和26年(1951)京都に移り、昭和28年(1953)瀧口の推薦を得てタケミヤ画廊にて初の個展を開催した。阿部を接点に福島秀子と知り合い、以後親密になった。「二人展」も開催した。福島が病魔に倒れると、「人間業の限界をすすんで選び取った」と言われるほどに献身的に看病した。
昭和32年(1957)上京し、さまざまな画面での技法上の実験を深めるとともに、シュルレアリスム的なイメージの探求も進めた。
昭和39年(1964)批評家の東野芳明と結婚して、一時制作から遠ざかった。しかし昭和45年(1970)離婚した後は、絵画の数理的研究に関心の軸を移して活動を再開した。
榎本和子「記憶の時」昭和26年(1951)が展示されている。
「記憶」という抽象的な概念の表現のために、すでにシュルレアリスム的な傾向が顕れているように思う。「記憶の構造」のようなものを、形と色彩で表現しようとしているようだ。「記憶」はおぼろげな背景のなかにあっても、それなりに明確でなければならない、という表現だと思う。
« 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(19) | トップページ | 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(21) »
「美術」カテゴリの記事
- 映画「ブーニン」(2026.05.14)
- 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(23)(2026.05.12)
- 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(22)(2026.05.11)
- 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(21)(2026.05.08)
- 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(20)(2026.05.07)
« 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(19) | トップページ | 「アンチ・アクション」展 兵庫県立美術館(21) »


コメント